神武天皇による日本建国の経緯を壮大なスケールで描いた、「日本最古の英雄譚」である『神武東征神話』。これは「旅立」→「試練」→「成就」という神話における共通構造を持っています。和歌山が描かれているのは、この中の「試練」の物語。神武天皇は東大阪の孔舎衛坂(くさえさか)で敗戦した後、兄神たちを失いながらも軍を南へ進め、紀伊半島の熊野に上陸します。熊野では軍を率いて狭野(さの)を越え、熊野神邑(みわのむら)に着き、天磐盾(あまのいわたて)に登ったとされています。この狭野とは現在の新宮市佐野、神邑は阿須賀神社あたり、天磐盾は神倉神社のある神倉山といわれています。その後、神武天皇は熊野の丹敷浦(にしきのうら)で丹敷戸畔(にしきとべ)という者を討伐しましたが、その場所は境内に神武天皇頓宮跡の碑が立つ熊野三所大神社(くまのさんしょおおみわやしろ)あたりとされています。また、熊野那智大社も東征神話に絡む創建経緯があるとされ、そのシンボル・八咫烏(やたがらす)は道案内を務め神武天皇を助けたと伝わります。神武東征にまつわるスポットをめぐり、今なお語られる神話のロマンに思いを馳せましょう。
モデルコース
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起点. 紀勢道すさみ南IC
車で1時間30分
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1. 熊野那智大社30分地図
くまのなちたいしゃ
熊野信仰の中心地のひとつ。社伝によれば、後の神武天皇が熊野灘から丹敷浦に上陸した際、那智の山が輝くのを見て那智の滝を探り当て、大己貴命(おおなむちのみこと)の現れたるご神体として祀り、天照大神により遣わされた八咫烏の導きにより無事大和へ入られたといわれています。
- 社寺関係
- 住所
- 東牟婁郡那智勝浦町那智山1
- 電話番号
- 0735-55-0321
- 営業時間
- 6:00〜16:30
- 定休日
- 境内自由
- 料金
- 境内自由
- 駐車場台数
- P30台
徒歩で15分
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2. 那智の滝15分地図
なちのたき
133mの落差、水量ともに日本一を誇る滝で「一の滝」とも呼ばれています。飛瀧(ひろう)神社のご神体でもあり、古くから多くの人びとが詣でました。日本三大名瀑のひとつにもあげられます。
- 絶景
- 住所
- 東牟婁郡那智勝浦町那智山
- 電話番号
- 0735-55-0321(熊野那智大社)
- 営業時間
- 7:00〜16:30
- 定休日
- 見学自由
- 料金
- お瀧拝所舞台参入料=300円
- 駐車場台数
- なし
車で20分
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3. まぐろお食事竹原60分地図
まぐろおしょくじたけはら
生まぐろを満喫。大きくカットした下駄の歯造りの刺身や竜田揚げのほか、チコロ(心臓)やワタ(胃)など新鮮だから味わえる内臓の料理も。名物まぐろ定食1620円がおすすめです。
- 飲食関係
- 住所
- 東牟婁郡那智勝浦町築地4-3-23
- 電話番号
- 0735-52-1134
- 営業時間
- 11:00〜14:00、17:00〜21:00
- 定休日
- 不定休
- 駐車場台数
- P7台
車で10分
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4. 道の駅なち20分地図
みちのえきなち
JR那智駅に併設の道の駅。新鮮な野菜が並ぶ農産物直売所や、日帰り温泉「丹敷の湯」、世界に誇る熊野・那智の文化や歴史を学べる「熊野那智世界遺産情報センター」を備えた「那智駅交流センター」があります。
- お土産処
- 住所
- 東牟婁郡那智勝浦町浜ノ宮361-2
- 電話番号
- 0735-52-9201(那智駅交流センター)
- 営業時間
- 9:00〜17:00
- 定休日
- 月曜(祝日の場合は翌日)
- 駐車場台数
- P51台
車ですぐ
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5. 神武天皇頓宮跡10分地図
じんむてんのうとんぐうあと
現在の熊野三所大神社あたりがかつての丹敷浦にあたるとされ、境内には大正時代に建立された神武天皇頓宮跡の石碑があります。神武天皇はここで丹敷戸畔という者を討伐。熊野三所大神社には、摂社である丹敷戸畔神社があります。
- その他
- 住所
- 東牟婁郡那智勝浦町浜ノ宮350
- 営業時間
- 散策自由
- 定休日
- 散策自由
- 料金
- 散策自由
- 駐車場台数
- あり
車で20分
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6. 神倉神社30分地図
かみくらじんじゃ
『日本書紀』によれば神武天皇が紀元前663年に天磐盾に登ったとされていますが、それが神倉神社のゴトビキ岩といわれています。現在は熊野速玉大社の摂社として、熊野三山(速玉・那智・本宮)の主神降臨の聖地であり、熊野信仰の原点といえる地でもあります。ユネスコ世界文化遺産に登録されています。
- 社寺関係
- 住所
- 新宮市神倉1-13-8
- 電話番号
- 0735-22-2533(熊野速玉大社)
- 営業時間
- 境内自由
- 定休日
- 境内自由
- 料金
- 境内自由
- 駐車場台数
- P20台
車で3分
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7. 渡御前社10分地図
わたりごぜんしゃ
熊野速玉大社の末社で、神武天皇を祀るお社。境内は神武東征の折、熊野から奈良県の吉野に向かうまでの頓宮の跡と伝えられており、「神武さん」とも呼ばれています。明治4年(1871)に熊野速玉大社の本社へ合祀されました。あじさいの名所としても知られています。
- 社寺関係
- 住所
- 新宮市御渡町619
- 電話番号
- 0735-22-2533(熊野速玉大社)
- 営業時間
- 境内自由
- 定休日
- 境内自由
- 料金
- 境内自由
- 駐車場台数
- なし
車で5分
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8. 阿須賀神社30分地図
あすかじんじゃ
「神武東征神話」では熊野神邑として伝えられる地。熊野権現は最初に神倉山に降り、その後阿須賀の森に遷ったといわれています。社伝によれば創建は西暦紀元前423年で、境内からは弥生時代から古墳時代にかけての住居跡や祭祀遺跡も発見されていて、熊野最古の原始信仰形態から権現信仰の発祥ともいわれています。
- 社寺関係
- 住所
- 新宮市阿須賀1-2-25
- 電話番号
- 0735-22-3986
- 営業時間
- 境内自由
- 定休日
- 境内自由
- 料金
- 境内自由
- 駐車場台数
- P5台
車で1時間30分
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終点. 紀勢道すさみ南IC
秘話
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秘話 1熊野の神の降臨地図
「阿須賀神社」の古伝によると「熊野の神々は最初に神倉山に降臨し、次に阿須賀の森に遷った」という伝説が残っています。熊野大神のうち家都美(けつみ)御子はさらに貴祢谷(きねがたに)に遷ったが、結・速玉の二神はそのまま阿須賀の森に留まり、景行天皇の御代に現在の新宮に遷座されました。
- 住所
- 新宮市阿須賀1-2-25
- 電話番号
- 0735-22-3986
- 営業時間
- 境内自由
- 定休日
- 境内自由
- 料金
- 境内自由
- 駐車場台数
- あり
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秘話 2ゴトビキ岩の由来地図
紀州の方言ではヒキガエルを「ゴトビキ」と呼び、「神倉神社」のご神体として祀られている「ゴトビキ岩」は、突き出た上の岩の部分がヒキガエルに似ていることからその名が定着。この岩の根元を支える袈裟岩の周辺からは平安時代の経筒が多数発掘され、下層からは数千年前の祭祀に使われたであろう銅鐸が見つかっています。
- 住所
- 新宮市神倉1-13-8
- 電話番号
- 0735-22-2533(熊野速玉大社)
- 営業時間
- 境内自由
- 定休日
- 境内自由
- 料金
- 境内自由
- 駐車場台数
- あり
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秘話 3熊野三山のシンボル、八咫烏の足が3本の理由
神武東征の時に、天照大神(あまてらすおおみかみ)が八咫烏を遣わし、神武天皇を大和の橿原まで案内したため、導きの神として熱く信仰され、熊野三山では八咫烏を「神々の使い」とし、信仰の対象となっています。3本の足は、それぞれ天・地・人(朝日・昼の光・夕日とも)を表し、宇宙の創造とも関係があるとされています。八咫烏は、日本サッカー協会のシンボルマークに描かれており、これは日本で初めてサッカーを普及した那智勝浦町出身の中村覚之助に敬意を表しデザインされたと言われています。
インスタ
映え
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インスタ映え 1シャッターポイント満載の神倉神社地図
本殿へ続く急な石段、その上りつめた先に聖なる磐座ゴトビキ岩が息をのむ大きさで迫ります。神倉山を背に新宮の街を一望でき、北は熊野川、東は太平洋に望む絶景で、撮影に欠かせないフォトジェニックな神社です。
- 住所
- 新宮市神倉1-13-8
- 電話番号
- 0735-22-2533(熊野速玉大社)
- 営業時間
- 境内自由
- 定休日
- 境内自由
- 料金
- 境内自由
- 駐車場台数
- あり