紀北地方を流れる紀ノ川に沿って、東西に延びる大和街道。奈良時代、都が置かれていた大和から紀伊、淡路、四国を結ぶ官道として整備された南海道の一部にあたり、人びとの往来はもちろん、歴代天皇の行幸、紀州藩主の参勤交代などにも利用されてきました。また、古く万葉の時代に行き交った旅人は多くの歌を残し、船岡山、背山、妻の杜、真土などさまざまな場所に万葉歌碑が立てられています。多くの歴史遺産が点在する大和街道は、ファンならずとも胸躍る歴史の宝庫。全国津々浦々に古い街道は数あれ、大和街道を歴史の宝庫と呼びたくなるのは、歴史遺産が多いということだけに留まりません。数の多さに加え、万葉から江戸の時代に至るまで時間的な幅も大きい。つまり街道とその土地の歴史を重層的に見られることこそ、大和街道の魅力だといえるでしょう。そんな街道歩きでは、各スポットを足早にめぐるのではなく、ゆっくりと歩を進め、気になった場所で立ち止まりながら、自分なりの見どころを発見するのが楽しいはずです。情報や時間に追われることなく、街道沿いに遺された歴史の重なりをじっくり見つめましょう。
モデルコース
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起点. JR隅田駅
徒歩で15分
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1. 飛び越え石20分地図
とびこえいし
かつての紀伊国と大和国の境で、現在も和歌山と奈良の県境にあたる真土の地。真土山の西に流れる落合川には渡し場のような大きな岩があり、飛び越え石と呼ばれています。万葉人が往来の際に故郷への哀愁と異国への思いを馳せた場所といわれ、付近には万葉歌碑が点在し、歴史ロマンを感じさせてくれます。
- その他
- 住所
- 橋本市隅田町真土
- 電話番号
- 0736-33-3552(はしもと広域観光案内所)
- 営業時間
- 見学自由
- 定休日
- 見学自由
- 料金
- 見学自由
- 駐車場台数
- 万葉の里真土駐車場利用
徒歩で25分
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2. 隅田八幡神社20分地図
すだはちまんじんじゃ
貞観元年(859)に欽明天皇の詔により八幡宮を勧請したのが創祀と伝わります。後にこの地が石清水八幡宮の社領となって隅田の別宮と呼ばれ、隅田一族の氏神として栄えました。毎年10月中旬の例大祭では、山車や神輿が出て盛大に神事が執り行われます。
- 社寺関係
- 住所
- 橋本市隅田町垂井622
- 電話番号
- 0736-32-0188
- 営業時間
- 境内自由
- 定休日
- 境内自由
- 料金
- 境内自由
- 駐車場台数
- P100台
徒歩で25分
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3. 利生護国寺20分地図
りしょうごこくじ
木造大日如来坐像を本尊とする真言律宗の寺院で、紀北地方の人びとからは「大寺さん」の名で親しまれています。8世紀前半に行基によって開かれたとされ、行基開基49院のひとつ。南北朝時代に再建された本堂は国の重要文化財で、1968年の解体修理によって、一重寄棟造、本瓦葺の往時の姿が蘇りました。
- 社寺関係
- 住所
- 橋本市隅田町下兵庫732
- 電話番号
- 0736-32-2123
- 営業時間
- 境内自由
- 定休日
- 境内自由
- 料金
- 境内自由
- 駐車場台数
- P10台
徒歩で20分
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4. 妻の杜20分地図
つまのもり
橋本市妻の大和街道沿いに佇む社は「妻の杜」と呼ばれ、万葉集にも詠まれた由緒ある場所。ムクの巨木の下に祠と歌碑が立ち、歌碑には妻という地にあるこの社で詠んだ良妻との縁を祈る歌が刻まれています。万葉人も良縁を祈願した小さな社は、長い時を経た今なお恋愛のパワースポットとして訪れる人が絶えません。
- 社寺関係
- 住所
- 橋本市妻
- 電話番号
- 0736-33-3552(はしもと広域観光案内所)
- 営業時間
- 見学自由
- 定休日
- 見学自由
- 料金
- 見学自由
- 駐車場台数
- なし
徒歩で20分
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5. 堺屋60分地図
さかいや
1901年創業、橋本市屈指の歴史を誇る料理店。地元産の野菜をはじめ、旬食材を盛り込んだメニューが評判でランチにはお袋御膳1080円をどうぞ。煮物、魚料理、小鉢、サラダに炊き込みご飯がセットで超ボリューミー。
- 飲食関係
- 住所
- 橋本市東家6-5-15
- 電話番号
- 0736-32-1230
- 営業時間
- 11:00〜14:00、16:00〜21:00(夜は要予約)
- 定休日
- 月曜休(祝日の場合は営業)、盆・正月休
- 駐車場台数
- P20台
徒歩で7分
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6. 遊佐氷室30分地図
ゆさひょうしつ
70年以上続く町の老舗氷屋が、2010年にオープンしたかき氷専門店。春から初夏にかけて気温が上がると氷の幟が登場し、真夏の週末には長い行列ができることも。かき氷200円〜。冬季は焼き芋のみの販売。
- 休憩
- 住所
- 橋本市東家4-15-1
- 電話番号
- 0736-32-9368
- 営業時間
- 12:00〜18:00
- 定休日
- 木曜休、その他不定休
- 駐車場台数
- P5台
徒歩で3分
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7. 東家四つ辻道標(大和街道道標石)10分地図
とうげよつつじどうひょう(やまとかいどうどうひょうせき)
南北朝時代から大和や大坂方面への街道の要衝で、守護支配の拠点として栄えた橋本市東家地区。今なお古い家屋が軒を連ねる通りの一角には、高野街道と大和街道の交差点だったことを示す四つ辻の道標が残っています。
- その他
- 住所
- 橋本市東家
- 電話番号
- 0736-33-3552(はしもと広域観光案内所)
- 営業時間
- 見学自由
- 定休日
- 見学自由
- 料金
- 見学自由
- 駐車場台数
- なし
橋本駅まで徒歩7分、橋本駅から送迎バスで10分
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8. 天然温泉ゆの里120分地図
てんねんおんせんゆのさと
高野山麓の地下1187mから湧き出る温泉水と地下水をブレンドしたミネラルウォーター「月のしずく」の湯が自慢の温泉施設。温泉水を利用したメニューが楽しめる食事処など、湯上がりの楽しみも充実しています。
- 城・庭園・公園・温泉等
- 住所
- 橋本市神野々898
- 電話番号
- 0736-33-1126
- 営業時間
- 10:00〜22:00(最終受付21:00)
- 定休日
- 第2木曜休
- 料金
- 入浴料=1100円
- 駐車場台数
- P150台
送迎バスで10分
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終点. JR・南海橋本駅
秘話
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秘話 1隅田八幡神社に伝わる国宝・人物画像鏡地図
隅田八幡神社所蔵の人物画像鏡は、直径19.8cm、重さ1433.6gの青銅鏡で、わが国最古の金石文のひとつとして国宝に指定されている貴重な史料。現在は、東京国立博物館が保管しており実物は見られないが、境内には実物の約5倍サイズのレプリカを冠した碑が建立されています。
- 住所
- 橋本市隅田町垂井622
- 電話番号
- 0736-32-0188
- 営業時間
- 境内自由
- 定休日
- 境内自由
- 料金
- 境内自由
- 駐車場台数
- あり
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秘話 2良縁の願いを叶えてくれるハート型の絵馬地図
妻の杜の一角に奉納され風に揺れているハート型の絵馬は、橋本駅前のはしもと広域観光案内所で販売中。表面には万葉人が妻の杜で詠んだ歌があしらわれていて、色は緑とえんじの2種類から選べます。万葉の時代から伝わる恋愛のパワースポットで、良縁成就の願掛けを。1枚500円。
- 住所
- 橋本市古佐田1-5-9
- 電話番号
- 0736-33-3552(はしもと広域観光案内所)
- 営業時間
- 9:00〜17:00
- 定休日
- 水曜休(祝日の場合は翌日休)、年末年始
- 駐車場台数
- なし
インスタ
映え
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インスタ映え 1門の天蓋に描かれた大迫力の雲龍画地図
隅田八幡神社の参道石段途中にある随身門の天蓋に描かれた、今にも動き出しそうな大迫力の雲龍画。制作したのは客殿南峰氏。丹生都比売神社ゆかりの社家跡で「カフェ客殿」を営む店主の曾祖父にあたります。
- 住所
- 橋本市隅田町垂井622
- 電話番号
- 0736-32-0188
- 営業時間
- 見学自由
- 定休日
- 見学自由
- 料金
- 見学自由
- 駐車場台数
- あり
立ち寄り
スポット
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立ち寄りスポット 1名古曽廃寺跡地図
なごそはいじあと
今から1300年以上も前、白鳳時代に建立された古寺跡。跡地には長さ223cm、幅133cmの大きな石「護摩石」が現存しています。過去の発掘調査によると、ここに伽藍配置の境内があったと推測されています。
- 社寺関係
- 住所
- 橋本市高野口町名古曽
- 電話番号
- 0736-33-6106(橋本市役所)
- 営業時間
- 見学自由
- 定休日
- 見学自由
- 料金
- 見学自由
- 駐車場台数
- なし
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立ち寄りスポット 2真土の街並み 地図
まつちのまちなみ
江戸時代には伊勢参りの参宮道の宿駅として、賑わいをみせていた真土集落。今なお細い道沿いに瓦屋根&格子窓の町家が並び、往時の面影を感じることができます。付近には駅や幹線がなく静かな雰囲気も高ポイント。
- その他
- 住所
- 橋本市隅田町真土
- 電話番号
- 0736-33-6106(橋本市役所)
- 営業時間
- 見学自由
- 定休日
- 見学自由
- 料金
- 見学自由
- 駐車場台数
- あり