055本物の禅僧・山本玄峰の足跡を訪ねて

  • 西牟婁

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地域
時代

 太平洋戦争の終戦に際して玉音放送で流れた「耐え難きを耐え、忍び難きを忍び」の文言を進言、新憲法における天皇の地位について「象徴」と示唆した禅僧、山本玄峰(げんぽう)。彼は、湯の峰温泉にあった芳野屋(現旅館あづまや)で捨て子として拾われ、育てられたといいます。家業を手伝い、10代の頃からは本宮町と新宮市を行き来する筏流しとして働き、やがて家督を継承するが、19歳で目を患って失明。家督を弟に譲り、流浪の旅へ出ます。7回目の四国八十八ヶ所めぐりの途上、三十三番札所・雪渓寺の門前で行き倒れていたところを住職に助けられて以降、寺の手伝いとして働きながら25歳のときに出家し、玄峰の号を受けました。その後も全国をめぐって修行を続け、臨済宗妙心寺派の管長にまで上り詰めます。秘湯の風情が漂う湯の峰温泉には、出生の地「旅館あずまや」や絶筆を刻んだ「玄峰塔」などのゆかりの場所が点在し、玄峰の歩んだ足跡をたどることができます。すぐ近くには熊野三山の中心聖地「熊野本宮大社」も鎮座。熊野詣にも足を延ばせば、希代の名僧が育まれた熊野の地をより深く理解できるはずでしょう。

images弧を描くように流れる四村川に囲まれた本宮町渡瀬地区は、玄峰が幼少期を過ごした土地。現在は日帰り温泉などの施設が点在する「渡瀬温泉」として知られる

images熊野詣の旅人が目指した熊野三山のひとつ「熊野本宮大社」。玄峰が生まれた湯の峰温泉からもほど近い

images渡瀬温泉近くには「玄峰老師の墓」が佇む

images玄峰の絶筆の書を揮毫した石碑「玄峰塔」

モデルコース

  • 起点. 紀勢道上富田IC

    車で60分

  • 1. 渡瀬温泉30分地図

    わたぜおんせん

    捨て子として拾われた玄峰が、幼少期から青年期まで過ごしたとされるのが本宮町渡瀬地区。湯の峰温泉からもほど近い四村川沿いにあり、こちらも現在は温泉地として知られている。西日本最大級の露天風呂が自慢の日帰り入浴施設「わたらせ温泉大露天風呂」をはじめ、ホテルやバンガローなどが立ち並ぶ。

    • 城・庭園・公園・温泉等
    住所
    田辺市本宮町渡瀬
    電話番号
    0735-42-1185(わたらせ温泉大露天風呂)
    営業時間
    6:00~22:00
    定休日
    無休
    料金
    入浴料=700円、小人300円
    駐車場台数
    P200台

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    車で5分

  • 2. 山本玄峰老師の墓30分地図

    やまもとげんぽうろうしのはか

    幼少期を過ごした渡瀬地区に老師が眠る墓がある。場所は国道311号と渡瀬トンネルが交わる、川湯温泉入口交差点近くの山中。木々に守られるようにして佇む老師の墓前で、静かに手を合わせよう。

    • その他
    住所
    田辺市本宮町渡瀬
    電話番号
    0735-42-0735(熊野本宮観光協会)
    営業時間
    見学自由
    定休日
    見学自由
    料金
    見学自由
    駐車場台数
    無し

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    車で5分

  • 3. 湯の峰温泉 売店・食堂1時間地図

    ゆのみねおんせん ばいてん・しょくどう

    湯の峰温泉にある食堂。うどん600円~に、プラス250円でめはり寿司2個が付けられるBセットのほか、天然あゆの塩焼き700円(6~12月頃)、天然うなぎの蒲焼き3000円など、地元の天然物も不定期で登場。

    • 飲食関係
    住所
    田辺市本宮町湯峯110
    電話番号
    0735-42-1081
    営業時間
    10:30~16:00(LO15:30)、18:00~21:00(LO20:30)
    定休日
    月曜、木・日曜の夜休
    駐車場台数
    P46台(湯の峰温泉共同駐車場利用)

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    徒歩で1分

  • 4. 旅館あづまや1時間地図

    りょかんあづまや

    玄峰老師が育った場所であり、生前には定宿として利用していた老舗旅館。館内には直筆の書も残されており、宿泊する部屋によっては床の間などに飾られた書が見られる。見学のみは受け付けておらず、立ち寄り入浴で利用する場合は、老師が書いた屋号「東屋」を写した看板や、書のレプリカなどを見学することができる。

    • 城・庭園・公園・温泉等
    住所
    田辺市本宮町湯峯122
    電話番号
    0735-42-0012
    営業時間
    日帰り入浴13:00~15:00
    定休日
    月2回不定休
    料金
    入浴料=720円
    駐車場台数
    P30台

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    徒歩で1分

  • 5. 玄峰塔30分地図

    げんぽうとう

    湯の峰温泉の中心に建つ天台宗の寺院・東光寺。門前の石碑には、長く病床に臥していた96歳の老師が入寂の2週間前に揮毫した絶筆の書(玄峰九十六歳自署)が彫られている。その力強い筆使いに、老師の人柄や生きざまが感じられる。

    • その他
    住所
    田辺市本宮町湯峯113
    電話番号
    0735-42-0735(熊野本宮観光協会)
    営業時間
    見学自由
    定休日
    見学自由
    料金
    見学自由
    駐車場台数
    P46台(湯の峰温泉共同駐車場利用)

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    車で15分

  • 6. 熊野本宮大社1時間地図

    くまのほんぐうたいしゃ

    熊野詣の人々が憧れた熊野三山の中心聖地で、家津美御子大神(けつみみこのおおかみ)を主祭神とする。国の重要文化財に指定される熊野権現造の御本殿には、速玉大神、夫須美大神、天照大神などの神々も祀られている。

    • 社寺関係
    住所
    田辺市本宮町本宮1110
    電話番号
    0735-42-0009
    営業時間
    6:00~19:00
    定休日
    無休
    料金
    参拝自由
    駐車場台数
    P20台

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    徒歩で5分

  • 7. 世界遺産 熊野本宮館30分地図

    せかいいさん くまのほんぐうかん

    熊野本宮大社近くにある施設で、熊野信仰や熊野古道など、この地方の歴史や伝説にまつわる情報を紹介。玄峰老師の胸像や「耐え難きを耐え、忍び難きを忍び」の文言に関する解説板なども展示されている。施設内には観光協会もあるので、エリアの情報を手に入れたりと観光拠点としても活用できる。

    • 美術館・博物館等
    住所
    田辺市本宮町本宮100-1
    電話番号
    0735-42-0751
    営業時間
    9:00~17:00
    定休日
    無休
    料金
    入館=無料
    駐車場台数
    P56台

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    徒歩ですぐ

  • 8. 茶房 珍重菴 本宮店15分地図

    さぼう ちんちょうあん ほんぐうてん

    熊野三山でしか販売していない、もうで餅9個入り880円が参拝客に人気。こし餡を包んだ餅にうるち米を焙煎した粉をまぶしたもので、香ばしさと優しい甘みが絶妙。抹茶付き350円(税抜)などでイートインするのもいい。

    • お土産処
    住所
    田辺市本宮町本宮195-3 瑞鳳殿内
    電話番号
    0735-42-1648
    営業時間
    9:00~16:00
    定休日
    水曜休
    駐車場台数
    P約20台

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    車で1時間15分

  • 終点. 紀勢道上富田IC

秘話

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    秘話 1 終戦をもたらした傑僧の金言

    太平洋戦争末期。厳しい戦況を強いられるなか、陛下から総理就任の話を受けた鈴木貫太郎は、悩んだ末に玄峰のもとを訪れた。玄峰はその時に終戦を勧め、後日、総理大臣となった鈴木へ一通の手紙をしたたためる。そこに記された「耐え難きを耐え、忍び難きを忍び」の言葉が、玉音放送で発せられたという。

インスタ
映え

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    インスタ映え 1秘湯の風情を感じさせる「湯の峰温泉の町並み」地図

    4世紀頃、大阿刀足尼(おおあとのすくね)によって発見されたと伝わる。開湯から約1800年を数え、熊野詣に訪れた多くの旅人が身を清め、疲れを癒やしてきた。山間の川沿いに続く小さな温泉街には、古きよき風情が漂う。

    住所
    田辺市本宮町湯峯
    営業時間
    見学自由
    駐車場台数
    有り
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    インスタ映え 2「つぼ湯」の上に架かる小さな橋地図

    湯の峰温泉のシンボルとも言える「つぼ湯」。約600年前に小栗判官が蘇生したと伝えられる湯の上には、人ひとりが通れる程の小さな橋が架かっており、緩やかに弧を描く欄干がなんともかわいらしい。

    住所
    田辺市本宮町湯峯
    営業時間
    見学自由
    駐車場台数
    有り

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