鎖国中の日本において日米初の交流といえば、嘉永6年(1853)のペリー来航というのが一般的。しかし、それより62年も前にアメリカ商船が串本町の大島に来航したことはあまり知られていません。『紀南遊嚢(きなんゆうのう)』という資料によると商船の名前はレイディ・ワシントン号とグレイス号。突如現れた2隻の異国の船に驚いた地元の村人たちは釣り船に乗り出向いたという。商船の乗務員たちは村人を船内に招き、飲食でもてなしたり紙を与えるなどして交流したことが記されている。その頃、日本の船といえば廻船が代表的な船でした。紀州廻船とは日高(御坊市)、比井(日高町)、富田(白浜町)を主要港とした定期運輸船のこと。記録によれば500〜1200石(100石=16トン)積みの大型帆船で、和歌山から大坂や江戸へ向けて大量の物資輸送が行われていました。年貢米をはじめ特産品である醤油なども重要な物資であり、江戸期の経済を支える重要なインフラを紀州廻船が担っていたのです。さあ、今こそ当時の海の先駆者たちの想いにふれる旅に出てみましょう。
モデルコース
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起点. 湯浅御坊道御坊IC
車で10分
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1. 堀河屋野村50分地図
ほりかわやのむら
創業から約330年間、醤油づくりの伝法を受け継ぐ老舗。廻船問屋時代のお帳場が今も残る風情ある店内には、添加物を一切使用しない商品を用意。
- お土産処
- 住所
- 御坊市薗743
- 電話番号
- 0738-22-0063
- 営業時間
- 9:00〜17:00
- 定休日
- 土日祝休
- 駐車場台数
- 10台
徒歩で10分
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2. そば & Cafe なかがわ50分地図
そばあんどかふぇ なかがわ
明治・大正時代に山林業で財を成した、地元の名士・中川計三郎の迎賓館の敷地内で営業。ツルンとしたのど越しが心地いい二八蕎麦をメインに提供しており、ほかに親子丼、蕎麦プリンも人気。
- 飲食関係
- 住所
- 御坊市御坊105
- 電話番号
- 0738-52-7285
- 営業時間
- 11:00〜14:00
- 定休日
- 水曜休
- 駐車場台数
- 5台(第2駐車場5台もあり)
車で30分
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3. 湯浅重要伝統的建造物群保存地区60分地図
ゆあさじゅうようでんとうてきけんぞうぶつぐんほぞんちく
醤油発祥の地としておなじみの湯浅の建造物保存地区。醤油の香り漂う一帯は、伝統を感じさせる家並みが現存。東西約400m、南北約280mに渡る白壁の醤油蔵、虫籠窓(むしこまど)の建物を随所で見ることができる。この辺りはもともと紀州廻船の寄港地のひとつであったことから、廻船の発達にともない湯浅醤油が全国に広まった。
- 絶景
- 住所
- 有田郡湯浅町
- 電話番号
- 0737-63-2525(湯浅町ふるさと振興課)
- 営業時間
- 散策自由
- 定休日
- 散策自由
- 料金
- 散策自由
- 駐車場台数
- 6台(伝建地区来訪者駐車場)
車で25分
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4. 伊勢部柿本神社40分地図
いせべかきもとじんじゃ
主祭神に天照皇大神を祀り、元伊勢と伝えられる古社。商売繁盛、交通安全の守護神としても古くから崇敬を集め、船乗りたちが海上での安全を祈願したことでも知られています。そんな背景もあり、同社に奉納されている若宮丸の絵馬には菱垣廻船が描かれているなど、海運業とともに繁栄した歴史がそこかしこに刻まれています。
- 社寺関係
- 住所
- 海南市日方600
- 電話番号
- 073-482-1466
- 営業時間
- 境内自由
- 定休日
- 境内自由
- 料金
- 境内自由
- 駐車場台数
- 20台
車で5分
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5. ずぼら焼き20分地図
ずぼらやき
ご主人が店頭で手際よく焼きあげる、ずぼら焼が名物。ふんわりとした生地で黒餡・白餡・カスタードクリームを包んだ逸品は素朴ながらもクセになるおいしさ。創業から半世紀も続く地元名菓をぜひ。
- 飲食関係
- 住所
- 海南市日方210
- 電話番号
- 073-482-4124
- 営業時間
- 9:30〜18:00頃(売り切れ次第終了)
- 定休日
- 火曜休(祝日の場合は営業)
- 駐車場台数
- 1台
車で55分
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6. 大川八幡神社20分地図
おおかわはちまんじんじゃ
大阪湾に面する大川漁港の近くにあり、江戸中期には紀州廻船が立ち寄る重要な廻船基地のひとつでもあったといいます。風雨にさらされ老朽化が進む絵馬殿には、往時の繁栄を偲ばせる5.5mもの大きな菱垣廻船の模型が保存されています。
- 社寺関係
- 住所
- 和歌山市大川48
- 電話番号
- 073-459-0368(加太春日神社)
- 営業時間
- 境内自由
- 定休日
- 境内自由
- 料金
- 境内自由
- 駐車場台数
- なし
車で40分
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終点. 阪和道和歌山IC
秘話
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秘話 1博物学の巨星・南方熊楠も訪ねた迎賓館地図
和歌山出身の博物学の巨星・南方熊楠。アメリカ、イギリスなどへの留学から帰国して以来、田辺に定住し研究に没頭しました。数多くの論文は海外での評価も高く、特に民俗学の分野では柳田國男と並ぶ重要な役割を果たしたとされます。氏と関わりの深い施設が和歌山には複数あり、中川計三郎の迎賓館にも訪ねたとの記録が残ります。
- 住所
- 御坊市御坊105
- 電話番号
- 0738-52-7285
- 営業時間
- 11:00〜14:00
- 定休日
- 水曜休
- 駐車場台数
- 5台
インスタ
映え
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インスタ映え 1湯浅の看板地図
湯浅の保存地区を散策すれば、そこかしこで出合える店頭の看板。墨字で描いたレトロなものから、ユニークな装飾を施したタイプまで多彩なデザインがお待ちかね。
- 住所
- 有田郡湯浅町(湯浅重要伝統的建造物群保存地区)
- 電話番号
- 0737-63-2525(湯浅町ふるさと振興課)
- 営業時間
- 散策自由
- 定休日
- 散策自由
- 料金
- 散策自由
- 駐車場台数
- 6台(伝建地区来訪者駐車場)