自然豊かな表情が、訪れる人に癒やしを与える広川町。しかし、過去にはその自然が牙をむき、広川町は記録に残っているだけで、なんと8回もの津波の被害にあっています。特に安政元年(1854)の安政地震津波の被害は甚大で、多くの生命と財産が失われました。この時、田んぼの稲むらに火をつけて村民を高台まで誘導し、大勢の命を救ったのが濱口梧陵(ごりょう)です。被災後、私財を投げうって広村堤防を築いただけでなく、津波により失職した多くの人に仕事を与えたことが、今の広川町の礎となったといえるでしょう。彼の偉業はラフカディオ・ハーン(小泉八雲)が明治30年(1897)に著した『ア・リビング・ゴッド(生ける神)』として世界中に知られることに。また、小学校教材にも『稲むらの火』として採用され、防災教育の一翼を担いました。現在も当時の姿が残る広村堤防をはじめ、町の各所に堤防や水門を整備。「稲むらの火の館」では、梧陵の生い立ちや、災害や防災について学ぶことができます。過去の教訓を生かし、災害に備える広川町。町を歩けば、海岸沿いの美しい風景とともに梧陵が残した津波の恐怖と防災の必要性を再認識できるでしょう。
モデルコース
-
起点. 湯浅御坊道広川IC
車で5分
-
1. 稲むらの火の館60分地図
いなむらのひのやかた
濱口梧陵の実家を改装し、彼の生い立ちから晩年までを展示する「濱口梧陵記念館」と、地震や津波などに備えた防災を学ぶ「津波防災教育センター」からなる施設。津波防災教育センターでは、稲むらの火などをパネル展示するほか、最新テクノロジーによる津波の3D映像や、防災ゲームも。
- 美術館・博物館等
- 住所
- 有田郡広川町広671
- 電話番号
- 0737-64-1760
- 営業時間
- 10:00〜17:00(最終入館16:00)
- 定休日
- 月曜(祝日の場合は翌平日休)
- 料金
- 入館料=500円
- 駐車場台数
- P31台
徒歩ですぐ
-
2. 道あかり30分地図
みちあかり
稲むらの火の館前に物産販売・飲食施設が2021年7月にオープン。1階では地元で採れた野菜などの特産品や土産物の購入、テイクアウトカフェを楽しむことができます。2階にはレストランがオープン予定です。(R3.8現在)
- お土産処
- 住所
- 有田郡広川町広526
- 電話番号
- 0737-22-3101
- 営業時間
- 10:00~18:00
- 定休日
- 月曜(祝日の場合は翌平日休)
- 駐車場台数
- P31台
車ですぐ
-
3. 感恩碑10分地図
かんおんひ
災害から広村を守り発展させてきた先人及び、濱口梧陵の偉業と徳を讃え、1933年に建立。広村堤防の中間地点にあり、石碑前の広場では毎年津浪祭が開催されます。 題字は当時の陸軍大臣、荒木貞夫によって書かれたもの。
- その他
- 住所
- 有田郡広川町広
- 電話番号
- 0737-23-7795(広川町教育委員会)
- 営業時間
- 見学自由
- 定休日
- 見学自由
- 料金
- 見学自由
- 駐車場台数
- なし
車ですぐ
-
4. 濱口梧陵銅像10分地図
はまぐちごりょうどうぞう
広川町役場前の稲むらの火広場に立つ銅像。広場は伝説的史実・稲むらの火の物語を環境空間として再現、濱口梧陵像は火を持って人々を先導する姿で立っています。異なるポーズで町内の耐久中学校校庭にも銅像があります。
- その他
- 住所
- 有田郡広川町広1500
- 電話番号
- 0737-63-1122(広川町役場)
- 営業時間
- 見学自由
- 定休日
- 見学自由
- 料金
- 見学自由
- 駐車場台数
- P約10台
車ですぐ
-
5. 広村堤防20分地図
ひろむらていぼう
濱ロ梧陵が濱ロ吉右衛門と共に築いた、高さ約5m、幅約20m、延長約600mの大堤防。震災後の安政2年(1855)から約4年かけ、工事費銀94貫344匁(現在で2億円超)の私財を投じた大工事は延べ5万人以上の村人の雇用も創出。津波で荒廃した村からの離散も防ぎました。近くには津波と堤防の歴史がわかる看板が立っています。
- その他
- 住所
- 有田郡広川町広
- 電話番号
- 0737-23-7795(広川町教育委員会)
- 営業時間
- 散策自由
- 定休日
- 散策自由
- 料金
- 散策自由
- 駐車場台数
- なし
車で5分
-
6. うちごはん 仁40分地図
うちごはん じん
湯浅で飲食店を営んでいた店主が移転してオープン。ランチはすべて500円ながら、チキン南蛮定食なら大サイズのチキン4つに副菜も3品付くなど、どれもワンコインとは思えない満足度。テイクアウトできる弁当も。
- 飲食関係
- 住所
- 有田郡広川町西広1168-4
- 電話番号
- 090-9881-0244
- 営業時間
- 11:00〜14:00、17:00〜22:00
- 定休日
- 水曜休
- 駐車場台数
- P約10台
車ですぐ
-
7. 西広海岸20分地図
にしひろかいがん
朝日夕陽百選にも選ばれる、幅約350mのビーチ。遠浅の砂浜が特徴で、干潮時に現れる広い砂浜で遊ぶことができます。夕暮れは特に美しく、唐尾湾に沈む夕陽が水平線を染めていく風景に見とれてしまいます。
- 絶景
- 住所
- 有田郡広川町西広
- 電話番号
- 0737-23-7764(広川町産業建設課)
- 営業時間
- 散策自由
- 定休日
- 散策自由
- 料金
- 散策自由
- 駐車場台数
- なし
車で10分
-
8. 廣八幡宮30分地図
ひろまちまんぐう
安政の大地震の際、津波から村人を守るため濱口梧陵が稲むらに火をつけて住民を誘導した避難所として知られる神社。『紀伊続風土記』では欽明天皇の頃創建と伝わる室町期の建物で、本殿や楼門など計35点が国の重要文化財に指定されています。境内奥の石段を登ったところには、勝海舟が題字と碑文を書いた梧陵の石碑も。
- 社寺関係
- 住所
- 有田郡広川町上中野206
- 電話番号
- 0737-63-5731
- 営業時間
- 境内自由
- 定休日
- 境内自由
- 料金
- 境内自由
- 駐車場台数
- P10台
車で6分
-
終点. 湯浅御坊道広川IC
秘話
-
秘話 1老舗醤油メーカーの7代目でも知られる梧陵地図
醤油醸造の老舗、ヤマサ醤油は広村(広川町)出身の濱口家が創業。濱口家の分家、七右衛門の長男として生まれた梧陵は12歳で本家の養子となり、34歳で代々当主が名乗る7代目濱口儀兵衛となりました。当時の様子は、「稲むらの火の館」内に併設の濱口梧陵記念館に詳細な記録が残っています。
- 住所
- 有田郡広川町広671
- 電話番号
- 0737-64-1760
- 営業時間
- 10:00〜17:00(最終入館16:00)
- 定休日
- 月曜(祝日の場合は翌日休)
- 料金
- 入館料=500円
- 駐車場台数
- あり
-
秘話 2稲むらの火の教材は創作された物語が原作地図
ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)が世界に向けて書いた短編集『仏陀の畑の落穂拾い』の最初に著したのが、濱口梧陵の偉業を元にした『A Living God(生ける神)』。これが防災教材『稲むらの火』の原作となっています。「稲むらの火の館」では、題材となった原作を100円で販売。
- 住所
- 有田郡広川町広671
- 電話番号
- 0737-64-1760
- 営業時間
- 10:00〜17:00(最終入館16:00)
- 定休日
- 月曜(祝日の場合は翌日休)
- 料金
- 入館料=500円
- 駐車場台数
- あり
インスタ
映え
-
インスタ映え 1思わず見上げてしまう防災用の大門扉地図
感恩碑のすぐ近く、広村堤防の切り通しに設置されている赤門。津波を防ぐために付けられた大きな扉は高さが2m以上あり、ズシリと重厚感が。その迫力とともに、広川町の防災への意識の高さが感じられます。
- 住所
- 有田郡広川町広周辺
- 電話番号
- 0737-63-1122(広川町役場)
- 営業時間
- 見学自由
- 定休日
- 見学自由
- 料金
- 見学自由
- 駐車場台数
- なし